【国頭】天の川ではヤンバルクイナが水浴び中-。国頭村は「七夕」の7日までに、星空の世界遺産とも呼ばれる「星空保護区」の認定を目指す村の夜空をアピールしようと、村鳥のヤンバルクイナを星座にした「やんばるくいな座」を作った。村によると自治体が独自に星座を作るのは県内初で、村のマスコットキャラクターと位置付けて活用する。満天の星を観光資源にする「アストロツーリズム」の促進へ、期待の星が誕生した。(北部報道部・比嘉海人)

 国立天文台によると天文学で使われる世界共通の88星座とは別に、自治体が星の配置を何かに見立てて独自の星座を作ることに制限はない。5日、村や関係団体で作る星空観光等推進協議会で正式に決めた。

 やんばるくいな座は、夏は若鳥、冬はつがいの2パターンを作り、年中観望できる。冬に雄と雌が天の川のほとりで出会い、春にひなが生まれ、夏に成長した若鳥が天の川で水浴びするストーリー。水浴びの時に羽を広げる若鳥や一本足で眠る雌など、ヤンバルクイナの習性も再現した。星座を見つけやすくするため、特徴的な赤い目はベテルギウスなど赤い1等星で表現した。

 やんばるくいな座は、26日でやんばるの森が世界自然遺産の登録から3年となるのにも合わせて創作。2年前から構想を練り、星空観光が盛んな石垣市と竹富町に聞き取りもした。

 村は今後、星空ガイドに周知する他、土産のデザインでの活用も検討する。夏と冬の星座にそれぞれ付けるニックネームを公募で決める方針。

 村観光振興等助言員の仲栄真智さん(65)は「ヤンバルクイナを含め、世界自然遺産の森の生き物の鳴き声を聞きながら星座を見ることができるのは国頭村だけ。光害(ひかりがい)の認識を深めるきっかけにもなれば」と期待した。

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