米軍基地を抱える沖縄県の宜野湾市議会(呉屋等議長)と嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は5日午前、それぞれ臨時会を開き、米兵による少女誘拐暴行事件などに抗議し、日米関係機関に被害者の補償や事件の全容解明を求める意見書をそれぞれ全会一致で可決した。

 市の中心部に米軍普天間飛行場がある同市議会は昨年12月に事件が発生し、3月の起訴後も外務省や県警から地元などに情報提供がなかったことを問題視。「県民に強い衝撃と不安を与えている」と批判した。被害者家族に配慮した公表や再発防止など4項目を求めた。

 町域の82%を米軍嘉手納基地が占める同町議会は事件に対し、「卑劣な蛮行は被害者の人権を踏みにじる重大かつ悪質な犯罪」と相次ぐ米兵による性犯罪を非難した。

 これまで米兵を巡る事件や事故のたびに抗議してきたことを踏まえ、「米軍の教育や管理体制は不十分」と指摘。日米両政府や地元自治体などでつくる実務者会議「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム(CWT)」の再開も求めた。

 また、町議会は嘉手納基地に駐機を続けていた海軍仕様の輸送機CMV22オスプレイが、今月10日に飛行再開したことにも抗議し、オスプレイ全機の飛行停止などを求める意見書を全会一致で可決した。

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