栃木県那須町の林道近くで2人の焼けた遺体が見つかった事件で、警察が、東京都内の警察署で20代の男性から任意で事情を聴いていることがわかりました。

男性は「自分が那須での事件に関係しているかも」と話しているということです。

2人の遺体が発見されたのは、16日午前7時前のこと。第一発見者から、こんな相談を受けたそうです。
通報した人:「『人かマネキンかわからないものが、土手下で燃えているから、一緒に確認してほしい』とのことだったので。顔はビニール袋をかぶせた上からガムテープでぐるぐる巻きにされていて、服とかは焼けただれて、肌が、若干、露出している感じ」

目撃者や捜査関係者の話をまとめると、2人は仰向けで重なるような形で倒れていたようです。顔に粘着テープをぐるぐると巻かれ、手は縛られた状態。「足に結束バンドが見えた」という目撃情報もあります。そのうち1人は、女性用のブーツのようなものを履いていたことも、新たにわかりました。すぐそばでは、ガソリンなどを入れる携行缶のような容器が焼けていたといいます。

1人は、16日、身元がわかりました。宝島龍太郎さん(55)です。身元がわかっていない1人は女性で、年齢が40代〜60代くらい、身長は162センチと判明しました。死因は2人とも、首を絞められたことによる窒息死だったこともわかりました。女性は、頭蓋骨を骨折していたということです。

2人が、この土地に縁があったかどうかは、まだわかりません。

遺体が見つかったのは、福島や茨城の県境に近い栃木の那須町。警察によりますと、宝島さんの本籍は、直線距離で150キロほど離れた東京都台東区にあります。

宝島さんは、2つの会社で社長を務めていました。届け出ている業態は幅広く、焼き肉店など、10店舗以上の飲食店を上野で経営し、不動産売買も。中国や韓国製の衣料雑貨などの輸入販売も手掛けていたようです。

飲食店の元従業員:「あそこが“宝島ロード”になっている。(一角の)半分以上が宝島さんの店で、業者さんが『宝島ロードだ』と」

宝島さんの経営する飲食店で働いたことがある人は、こう話します。
飲食店の元従業員:「初めて店に行ったときは、排水管の修理をしていて、俺、社長だとは、全然、思わなかった。スタッフさんに聞いたら『あれ社長さんだよ』と。冷蔵庫が壊れたり、トイレが詰まったり、全部、自分で修理する。本当にすごい。本当に尊敬する」

宝田さんは、妻と一緒に店舗を回るのが日課だったといいます。

そもそも、なぜ、2人の遺体は焼かれたのか。それも山奥で。

現場付近は、山に囲まれていて、日が落ちると真っ暗。街灯もありません。

遺体を目撃した森林組合の組合長:「仕事で行く人が通るだけの林道。この先をどこかに抜けることは不可能。こちらにも道ありますけれど、行き止まり。(Q.ほかにう回路は)ないです。土地勘がある人か、検索をして来る。そういった方法しかないと思う」

近隣住民:「夜は物音しない。川の音が寝ていても聞こえるような静かな集落。(Q.集落の人以外が、この時期に来ることは)山菜取りとか、外国系の人が農機具や鉄くずの回収には、結構、来る」

遺体が見つかった現場からは、2人を引きずった跡なのか、何かを引きずった痕跡が確認されています。2人とも、死後、数日が経っていたことも新たにわかりました。

警察は出頭してきた20代の男性が、何らかの事情を知っているとみて、話を聴くとともに、複数の人物が事件に関わっているとみて調べています。

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