17日付で最高裁判事に就任した元国連大使の石兼公博氏が同日、記者会見し、「日本で法の支配を実現し続けることに貢献していきたい」と抱負を語った。
石兼氏は東京大法学部を卒業後、昭和56年に外務省に入省。国際協力局長、アジア大洋州局長、総合外交政策局長などを歴任し、外交の最前線に立ち続けてきた。
令和元年からは国連大使として米国に赴任。3年目に突入したロシアによるウクライナ侵略や、パレスチナ自治区ガザを巡るイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの戦闘への対処に走り回り、国際社会の「法の支配」が揺らぐ事態を目の当たりにした。
さまざまな価値観や利害の絡み合う国々と渡り合うなかで心がけてきたのは、相手を論破することよりも、相手の話に耳を傾ける大切さだ。
今後は、国内の法の支配の一角を担う最高裁に活躍の場を移す。司法とデジタル社会との関係にも関心が強いといい、「個別具体の事案を通じて司法とデジタルの関わり合いについても知見を深めたい」とした。
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