大分県別府市で2022年6月に男子大学生2人が死傷したひき逃げ事件から29日で2年となるのを前に、県警は27日、道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で重要指名手配中の八田與一(よいち)容疑者(27)=同県日出町=の現在の風貌を推定した似顔絵6枚を公開した。時間の経過による外見の変化や変装している可能性も含めて作製したとし、県警は「事件発生前の写真や動画だけで情報提供を呼びかけるのは不十分と判断した。視点を変えてみてほしい」と呼びかけている。
似顔絵6枚は、警察庁が「広域技能指導官」に指定する沖縄県警の安里秀明警部補(63)が作製。髪の長さや形の変化に加え、ヒゲやメガネの有無なども考慮し、描き分けたという。
似顔絵は大分県警ホームページなどで公開し、情報提供を呼びかけるチラシにも使用する。チラシは発生から丸2年となる29日には東京、大阪、福岡、大分の4都府県8カ所で配布予定。
事件は22年6月29日午後7時45分ごろ、別府市の県道交差点で起きた。軽乗用車が、信号待ちをしていた2台のバイクに追突。バイクに乗っていた2人がはね飛ばされ、当時19歳の男子大学生が死亡し、別の男子大学生(22)も軽傷を負った。県警は、軽乗用車を運転し、現場から逃走したとして八田容疑者を指名手配し、警察庁も23年9月に重要指名手配容疑者に指定したが、逮捕に至っていない。
県警には24年5月末時点で5444件の情報が寄せられ、このうち目撃情報は関東が1962件、九州は1071件、近畿が627件だった。情報提供は別府署(0977・21・2131)。【山口泰輝】
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