大阪・関西万博の開会式が来年4月12日に行われることが明らかになりました。
大阪府・吉村洋文知事:「万博開幕まで残り10カ月を切った現状で、すべてのプロジェクトの準備は、迅速かつ着実に進んでいる」
ただ、準備の遅れも指摘されています。
ポーランド担当者:「ポーランドのパビリオンのデザインは複雑で、非常に工期がかかるといわれていた。(建設業者を)やっと見つけて、非常にうれしかった」
万博には、161の国と地域が参加を予定しています。このうち51の国が、独自のデザインで建設できる『タイプA』と呼ばれる方式でのパビリオン出展を希望しています。しかし、11の国では、建設業者が決まっていません。
そのうちの一つ、インド。ヒマラヤ山脈をイメージしたパビリオンを建設する計画でしたが、それを断念する意向であることが明らかになりました。変わりに採用するのが、プレハブ型の『タイプX』。準備が遅れている国の受け皿として、万博協会が先行して9棟、準備しているものです。ただ、インドを含めても『タイプX』を使うと判明している国は、現時点で4カ国のみ。余った『タイプX』の建物は、来場者向けの休憩所などにする方針で、こうした一連の対応に数十億円の負担は避けられず、災害など不測の事態に備えるための“予備費”を取り崩す可能性も出ています。
今月中にも、各国のパビリオン出展の意向を取りまとめる万博協会の内部では、にわかにこんな動きも。『タイプA』での建設が間に合わないと判断した国に対し、土地の明け渡しを求める方針であることが判明しました。
万博関係者:「我々が何もできないタイミングで返却されても、空き地になってしまう。ただ、あくまで各国の事情を聞いたうえでの“返還のお願い”だ」
建設の遅れとは、別の問題もあります。
会場がある夢洲は、ゴミの焼却灰などで埋め立てられた人工島で、一部の地中からはメタンガスが発生しています。
3月、建設中の建物で爆発事故が起きました。メタンガスに引火したとみられています。
ポーランド担当者:「今のところ直接の影響はないと思うが、リスクがあることは確かだと思う」
万博協会は、各施設にメタンガスの排出装置を設置するなどとして、対策は万全だとしています。
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