爆発事故現場の写真。床のコンクリートが損傷し、鉄筋が露出している=大阪市消防局が開示した消防記録から

 2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の建設工事現場で3月28日にあった爆発事故を受け、日本国際博覧会協会は24日、事故が起きた工区に建設予定の建物全26棟にメタンガスなどを排出する換気設備を設置すると発表した。この工区では屋外イベントでの火気使用を規制する。隣接するパビリオンが建つエリアでも5地点で低濃度のガスが測定されており、会期中はこの地点を中心に毎日、ガス濃度をホームページなどで公表する。

 事故が起きた工区はごみの埋め立て地で、協会は発生したメタンガスが建設中のトイレの地下ピットにたまり、溶接機の火花が引火して爆発に至ったと分析。事故後もこのトイレのガス濃度は基準値を超えており、もう一つのトイレでもガスが検出された。両施設ではシールで隙間(すきま)を埋めて地下ピットからガスが漏れないようにし、検知器も取り付ける。

 パビリオンが建つエリアは建設残土などで埋め立てられているが、含まれている有機物が分解されてメタンガスが発生することがあるという。調査では大催事場の地下ピットなど5カ所で低濃度のガスが検出された。【鈴木拓也】

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