栃木県那須町伊王野(いおうの)の河川敷で焼けた2人の遺体が見つかった死体遺棄事件で、いずれの遺体も頭部に袋がかぶせられていたことが17日、捜査関係者への取材で判明した。ガソリンの携行缶のようなものが遺体の近くで見つかっており、県警は何者かが油をまいて遺体を焼いた可能性があるとみて捜査している。
遺体が見つかったのは16日。県警捜査1課によると、午前6時50分ごろに現場近くを車で通りかかった人が河川敷で火が出ているのに気付いた。
遺体のうち1人は住居・職業不詳の宝島龍太郎さん(55)と判明しており、県警がもう1人の身元確認を急いでいる。捜査関係者によると、宝島さんらの遺体はともに頭に袋がかぶせられ、その上から粘着テープが巻かれており、手が縛られていた。県警は今後、司法解剖して死因を調べる方針。
16日朝に連絡を受けて現場に駆け付けた地元の森林組合の60代男性は取材に対し「二つのマネキンのようなものがあり、火がくすぶった状態だった」と発見直後の状況を振り返った。男性によると、近くには黒く焦げた携行缶のようなものがあり、2人の遺体は足が重なり合っていたように見えた。既に遺体は焼けて黒くなっており、着衣の有無は分からない状態だったという。
現場は那須町の中心部から約10キロ南東の山あい。福島、茨城両県境にも近く、リゾートホテルやゴルフ場などがある。【池田一生、藤田祐子】
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