日本地図でみる「汗をかきやすい遺伝子タイプ」の地域=ユーグレナ提供

 日本一汗っかきが多い都道府県は――?。遺伝子解析サービスを手がけるユーグレナが今月、汗をかきやすい遺伝子型を持つ人の割合の都道府県別ランキングを公表した。また、日本人の約2割が汗っかきと判明した。

 ユーグレナは、2018年の東京女子医科大らの研究で確認された遺伝子の「汗をかきやすい」領域に着目。自社の遺伝子解析サービス利用者約5万7000人のデータを用いて、「汗をかきやすい」遺伝子型に該当する人の割合を都道府県(出生地)別に算出した。

 最多は秋田県の24・83%だった。沖縄県(24・49%)▽山形県(23・17%)▽島根県(23・03%)▽福井県(22・51%)と続いた。最小は香川県(15・07%)で、徳島県(16・48%)▽岡山県(17・27%)▽滋賀県(17・29%)▽石川県(17・84%)が続いた。トップの秋田県と最も少なかった香川県では約10ポイントの開きがあった。

汗をかきやすい遺伝子タイプが多い都道府県ランキング=ユーグレナ提供

 日本人全体の「汗をかきやすい」遺伝子型の割合は、「かきやすい」が20・6%、「一般的」が49・4%、「かきにくい」が30・0%となった。

 世界の地域別(人種別)でも特徴が出た。「汗をかきやすい」遺伝子を多く持つのは、アフリカ集団(29・9%)が最も多く、ヨーロッパ集団(22・6%)、ラテンアメリカ集団(20・4%)、アジア集団(18・7%)と続いた。気温が高い地域では汗をかきやすい遺伝子型を持つ人の割合が高い傾向だった。

 汗は、皮膚から蒸発する際に気化熱として体の熱を奪うことで体温を下げる。ただ、体が熱さに慣れていない時期などにはこの体温調節機能がうまく働かないため、体温がこもりやすく熱中症のリスクが高まる。ユーグレナは「汗をかきやすい人は特に積極的な水分補給を」と呼びかけている。【嶋田夕子】

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