九州大は16日、福岡県嘉麻市でカブトムシの幼虫を飼育中、コバエが大量に発生し、近隣の住宅に侵入したと発表した。同大は住民に謝罪し、幼虫は同大伊都キャンパス(福岡市西区)にある植物ほ場施設の管理棟に移した。
同大によると、2023年12月末ごろ、約500個のカブトムシ飼育容器の一つでコバエ(クロバネキノコバエ)が大量に発生。捕獲器を置くなどしたが増殖が続き、嘉麻市から24年3月19日に近隣にコバエが多く侵入しているという連絡が入った。同22日に殺虫剤で施設内を噴霧、ほぼ全てのコバエを駆除した。カブトムシへの影響を懸念して効果の高い殺虫剤の使用が遅れたことが一因という。
幼虫は同大と嘉麻市が連携し、家畜用の飼料を生産する実証実験のためだった。今後も実験を継続するかは同市と協議して決める。同大大学院農学研究院の紙谷聡志教授は同日の記者会見で「深くおわび申し上げる」と謝罪した。【山口響】
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