広島高裁=広島市中区

令和元年参院選広島選挙区の買収事件で、河井克行元法相(61)=実刑確定、仮釈放=から現金計70万円を受け取ったとして、公選法違反(被買収)の罪に問われた元広島市議、藤田博之被告(86)に、広島高裁(森浩史裁判長)は16日、罰金40万円、追徴金70万円とした1審広島地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

1審で被告側は無罪を主張し、捜査に利益誘導があったとして裁判を打ち切る公訴棄却を求めていた。昨年8月の地裁判決は、利益誘導を否定できないとしたが「公訴を棄却すべきほどの違法性があるとは言えない」と退けた。

1審判決によると、被告は平成31年3月と令和元年6月ごろ、元法相から妻案里氏(50)への選挙協力の報酬として現金計70万円を受け取った。

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