岐阜県瑞浪市のリニア中央新幹線トンネル工事現場付近で井戸水位などが低下した問題を巡り、事業を進めるJR東海の丹羽俊介社長が4日、岐阜県庁で古田肇知事に面会した。県への報告が瑞浪市よりも2カ月あまり遅れたことに関し、丹羽社長は「至らない点があった」と陳謝した。
会談は非公開で行われた。終了後、報道陣の取材に応じた丹羽社長は「地域の皆様にご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪。県や沿線市町への対応については「今後は自治体と密にコミュニケーションを取って、真摯(しんし)に対応をしたい」と話した。
県環境管理課によると、古田知事は会談で「水位低下や湧水(ゆうすい)が確認された2月段階で必要な対策ができていれば、この状況にはならなかったのでは」とJR東海の対応を批判した。
その上で古田知事は「(リニア中央新幹線は)全線でトンネルを掘っており、この問題は(沿線の)どこで起こるか分からない。専門家を交えた県環境影響評価審査会の地盤委員会で議論を進めてほしい」などとJR側に注文した。【太田圭介】
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