2023年の飲酒運転による人身事故と死亡事故の割合が全国ワーストを記録するなど深刻な現状を受けて、県と県警は31日、県庁で会見を開き、飲酒運転根絶共同アピールを発表した。共同アピールは14年以来10年ぶり。
県警によると、23年の人身事故に占める飲酒絡み事故の割合は2・77%(前年比0・72ポイント増)を記録し、3年連続で全国ワースト。全国平均値0・86%の約3・2倍となり、県内の過去10年で最高値となった。
死亡事故に占める飲酒絡みの割合も、13・2%(前年比3・8ポイント増)で2年ぶりの全国ワーストとなり、全国平均5・4%を約2・4倍上回った。
さらに、飲酒運転の摘発件数は前年比129件増の1154件で、5年ぶりの増加となった。
全国ワーストを抜け出そうと、県と県警は各市町村や関係機関と連携し、一年を通して「飲酒運転根絶県民運動」を展開するという。通年での取り組みは初めて。
会見では、県生活福祉部の北島智子部長と県警交通部の山内敏雄部長が「不名誉な現状から脱却するため、飲酒運転に対する認識と意識改革が重要です」と共同アピールした。
過去に飲酒運転事故で重い障害を負った、飲酒運転根絶アドバイザーの宮城恵輔さんは「自損事故でも飲酒運転は大切な人を傷つける。一人一人が当事者意識を持って、飲酒運転根絶に本気で取り組んでほしい」と訴えた。(社会部・知念祥吾)
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