液状化の影響でめくれ上がったアスファルト=1月2日、新潟市西区(本田賢一撮影)

新潟大の卜部厚志教授(地質学)は15日、能登半島地震による新潟市の液状化被害について調査した結果、地下水位が比較的高かったと明らかにした。液状化は地下水より深い地層で起きていたため、水位を下げる工事で再度の液状化が防げる可能性があると指摘。行政による対応も求めた。

卜部教授らは3月、液状化被害が大きかった信濃川の旧流路など新潟市西区の6地域で調査を実施。ボーリングで土壌を採取したほか、地盤の強度を調べる試験も行った。

地下水は地表から1~2メートル程度の深さにあり、そこからさらに3メートル程度深い層までが液状化していた。卜部教授は対策として、技術的な課題はあるものの、地下水位の工事や地盤に薬剤を注入して固める工事が考えられると説明した。

比較的被害の小さかった新潟市中央区の調査では、液状化しにくい泥の層も混ざっていたため被害が抑えられた可能性が分かった。

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