川崎市川崎区の多摩川岸辺で2023年12月、スーツケースの中から男性の遺体が見つかった事件で、神奈川県警捜査1課は25日、遺体を遺棄したとして、千葉県船橋市高野台3の派遣社員、西高昌浩容疑者(53)とその親族4人、知人男性の計5人を死体遺棄容疑で逮捕した。県警は、男性が殺害された可能性もあるとみて捜査する方針。
県警によると、遺体の男性は動画配信などの活動をしていた東京都江戸川区松島4の原唯之さん(46)。過去に西高容疑者の長女と交際しており、トラブルがあったという。
他に逮捕されたのは、西高容疑者の元妻の無職、西高美保(51)=東京都大田区東六郷1▽長男の西高昌吾(34)=同▽長女の西高舞(32)=大阪府高槻市岡本町▽知人で会社員の岩城周平(39)=大阪府高槻市大畑町――の4容疑者。
逮捕容疑は、5人は共謀して23年12月中旬、東京都大田区本羽田の多摩川河川敷に原さんの遺体を遺棄したとしている。美保容疑者は容疑を否認する一方、岩城容疑者は大筋で認め、残る3人は認めている。周辺の防犯カメラの映像や原さんの交友関係などから関与が浮上した。
事件は12月29日夜、釣り人の男性から「大きめのスーツケースがある」と110番があり、発覚した。服を着て手足が折れ曲がった状態でスーツケースに入れられていた。司法解剖の結果、死因は窒息死だった。首には絞められた跡があり、死後数日以上が経過していたという。
遺体が見つかったのは、遺棄現場から約2キロ下流の研究開発機関などが集積する拠点「キングスカイフロント」(川崎市川崎区)の近くで、ホテルや公園が集まる一角。県警は多摩川に遺棄されたスーツケースが泥の堆積する場所に流れ着いたとみている。【宮本麻由、矢野大輝、柿崎誠】
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