何度も現れたさい銭泥棒を町内会が執念の逮捕です。

 さい銭箱に近付く男は細工した木の棒のようなものを持っています。そして棒を引くと、5千円札とみられる紙幣が出てきました。

 さい銭泥棒は何度も姿を現していました。

 最初の異変は去年7月。さい銭箱の中から粘着テープが巻かれた「ほうき」が見つかったのです。

中の棚商店街振興組合 尾崎頼寿事務局長
「証拠が残っていたので『これは大変だ』ということになって」

 ここから町内会とさい銭泥棒の約1年の闘いが始まります。

 最初の対策は防犯カメラの設置です。

 包囲網が敷かれるなか、今年1月には犯行中に突然、明かりがつき、慌てる男。中に人が居たのです。


「ごめんなさい。間違えたんで、とった」

 しどろもどろの言い訳。怪しまれながらも、この時は逃げ出すことに成功しました。

 町内会は新たな手を打ちます。男が写ったポスターを貼り、警告です。ところが翌日、ポスターの前で犯行に及ばれ、その後も毎日のようによく似た男が姿を現し、効果はありませんでした。

中の棚商店街振興組合 尾崎頼寿事務局長
「『これはもう駄目だぞ』と、警告しても駄目なら警察になんとかしてもらうしかないと」

 先週、事態が急転します。かばんで隠すように札を抜き取っていると…。

 張り込み中の警察官が、ついに現行犯逮捕したのです。

 無職の竹田幸雄容疑者(49)は「生活が苦しかった」といい、所持金は38円しかありませんでした。

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