今年初めて「熱中症警戒アラート」が沖縄県の八重山地方に出されました。南の海上には24日にも台風1号が発生する見通しです。

■今年初の「熱中症警戒アラート」

 観光客を危険な暑さが襲います。沖縄県の石垣島は真夏日の暑さに加え、湿度が80%以上の息苦しさです。

旅行客
「空港に着いた途端違った。真夏というか…」

 石垣島など八重山地方には今年、全国で初めて熱中症警戒アラートが発表されました。

 救急対応にあたる島の病院。医師は警戒を強めます。

救急科部長 竹島茂人医師
「膨らませると大人が1人入れるぐらいのプール。この中に氷水を入れてつけて冷やす。これを1つの治療方法として採用している」

 熱中症患者の体を冷やすため、プールを準備して発生に備えています。

救急科部長 竹島茂人医師
「トラベラーが離島で観光している最中に気分が悪くなって熱中症になる形が多い。湿度の高い暑い環境に慣れていない人が石垣島に来ると(熱中症に)なりやすい」

 島のホテルは宿泊客に「熱中症対策」を呼び掛けています。

石垣島ビーチホテルサンシャイン 代表取締役副社長 赤城陽子さん
「デトックスウォーターです。熱中症対策にも良いハーブを入れています。朝、雨がたくさん降っていたので、その後の晴れ間でここまで気温が上昇するのかと驚いています」

■梅雨入り沖縄 雨量「平年の2倍」

 警戒が必要なのは暑さだけではありません。

 鹿児島県種子島は大雨で視界はかすみ、道路から水しぶきが上がります。活発な梅雨前線の影響で土砂降りになりました。

 21日に梅雨入りした沖縄地方と奄美地方はすでに記録的な大雨に。宮古島では3日間で平年5月の2倍以上の雨が降っています。

 さらに、梅雨前線は今後、活発化するかもしれません。

■「台風1号」発生へ 進路は?
 
 23日午前3時、フィリピンの東の海上で熱帯低気圧が発生しました。24時間以内に台風1号が発生する見通しです。

 フィリピンの気象庁も注意を呼び掛けています。

フィリピンの気象庁
「この低気圧が台風になる可能性があります。そして最初の台風の名前は“アグホン”です」

 フィリピンには24日にも接近する恐れがあります。セブ島は青空が広がっていますが、観光客は今後の急変を心配していました。

日本人観光客
「(台風で)飛行機が飛ばなくなって次の日の仕事行けないとさすがに困るかな。大変、焦っている」

 熱帯低気圧は今後、台風に変わって暴風域を伴いながら沖縄の南へ進む見込みです。

 梅雨前線を刺激して列島で今年一番の大雨を降らせる恐れがあります。また、台風に変われば統計史上7番目に遅い「台風1号」の発生になります。

今村涼子気象予報士
「遅れたことでむしろ厄介な傾向になる可能性がある。ひと月に7個も8個も発生して連日影響が続くことが考えられる」

 遅い台風1号の発生。列島に甚大な被害をもたらす可能性も浮上しています。

■遅い「台風1号」に要注意!
 
 フィリピンの東の海上に発生した熱帯低気圧。遅いからといって1年間に発生する台風の数が変わるわけではありません。

今村涼子気象予報士
「発生が遅れても年間の発生数は例年通りで、25個前後は発生するもの」

 実際、台風1号の発生が7月まで遅れた2016年は8月、毎週のように列島に上陸。東北地方に甚大な被害をもたらしました。

今村涼子気象予報士
「後々に帳尻を合わせるように連続して発生する場合がある。特に台風シーズンがピークを迎える8月以降、ひと月に7個も8個も発生して連日影響が続くことが考えられる。遅れたことでむしろ厄介な傾向になる可能性がある」

 異例の遅い台風。今後の動きに注意が必要です。

▶テレ朝天気

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