映画やドラマ、バラエティー番組などで幅広く活躍した俳優の中尾彬(なかお・あきら)さんが16日、心不全のため死去した。81歳。千葉県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻で俳優の池波志乃(いけなみ・しの)さん。

 1961年、日活ニューフェイスに合格。劇団「民芸」に入団後、64年に映画「月曜日のユカ」で本格的に映画デビューした。沖縄に住居とアトリエを所有していた時期があり県内のテレビ番組やCMにも出演。2008年に「美ら島沖縄大使」の認証も受けた。

 RBCiラジオで04~15年に番組「中尾彬・沖縄時間」を手がけた相良武ディレクター(55)は「おしゃれで博識。とてもオープンな人柄だった」と振り返る。結婚祝いの映像撮影を突然頼まれても快く応じていたという。「最近テレビでお見かけしないなと心配だった」と悔やんだ。

 民謡歌手・古謝美佐子さんの夫で作曲家の佐原一哉さん(66)=福岡県=は20年以上の親交があり、中尾さんが歌う童謡「ニーブイカーブイ」の作曲を担当した。「沖縄戦にも思いが強かった。とても礼儀正しい人だった」と話した。

 玉城デニー知事は「沖縄のイメージアップに多大な貢献をされた」とのコメントを発表した。(社会部・勝浦大輔、塩入雄一郎)

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