厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 厚生労働省は来年1月から、障害者や介護・育児中の人らを対象に、失業給付の受給に必要な面談をオンライン化する方針を固めた。現在は一部地域のみで認められているが、労使合意を踏まえ、全国に広げたい考えだ。

 失業給付は、雇用保険の加入者が離職した際、賃金の50~80%を支給する制度。最長360日間受給できるが、求職活動の状況や就労の有無を確認するため、原則として4週間に1回、ハローワークで面談を受ける必要があった。

 東京都や大阪府、福岡県など9都道府県にあるハローワークでは、昨年7月から障害者や難病患者、介護・育児中の人を対象に面談のオンライン化を試験的に導入。今年3月までに412人が利用し「自宅で面談が受けられ安心できた」「悪天候だったので助かった」などと好評だった。所要時間も対面時とほぼ変わらなかったという。

 全国に拡大するに伴って、ハローワークに来所するのに往復4時間超かかる人も対象に含める。人口減少で過疎化が進み、公共交通機関が先細る地域事情を踏まえた。【奥山はるな】

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