野毛大道芸の告知ポスターの前でポーズをとる「シルヴプレ」の2人=横浜市内(橋本謙太郎撮影)

春の横浜を彩る「第49回野毛大道芸」が20、21の両日、横浜市中区の野毛地区などで行われる。告知ポスターのイラストに採用されたのはパントマイムの2人組「シルヴプレ」。「お客さんの熱気に負けないパワーを出したい」と本番を見据える。

昨年に続いての路上開催となる野毛大道芸。今年は、昨年の29組を上回る37組のパフォーマーが自慢の芸を披露する予定。〝顔役〟として告知ポスターにイラストが掲載され「本当に驚き。ご期待に負けないように、今年はかますぞという気持ちです」。2人の心は燃えている。

シルヴプレは、柴崎岳史さんと堀江のぞみさんの2人によるパントマイムユニット。共通の先輩の紹介で2人での作品をつくったところ、おのおののソロでの作品より好評だったため、ユニットでの活動を継続することになったという。

柴崎さんは「圧倒的に2人の方がシチュエーションがつくりやすかったり、1人でやるものとは違う雰囲気をつくることができる」と語る。

シニカルでコミカルな演技が持ち味で、海外での受賞歴もあるなど国内外のフェスティバルやイベントで活躍。また、横浜市内の小学校の総合学習の授業で教えたり、福祉施設を訪問するなど、さまざまな活動を繰り広げてきた。

そんなベテランだが、横浜市出身の堀江さんにとって野毛は特別な場所のようだ。「野毛大道芸は子供のころからあったので、最初に出てくる大道芸。お客さんのきらきらした顔がよく見える」と笑う。

屋内の舞台と違い、さまざまなハプニングがあるのも路上で開催される大道芸ならでは。柴崎さんは「急な風が吹いたり、救急車がやってきたり。外でやる面白さ。そこでしか見れない面白いところ」と指摘する。

野毛大道芸実行委員会によると、4年ぶりの路上開催となった昨年は約11万人の観客を集めたが、今年はコロナ禍前と同規模となる約20万人の人出を見込む。

新たなファン獲得の機会にもなる2日間に向け、堀江さんは「私たちにしかないパフォーマンスを見ていただきたい」と目を輝かせる。(橋本謙太郎)

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