きらやか銀行は、昨年度の決算の最終的な損益が「過去最大の244億円の赤字になった」と発表した。今年秋に期限を迎える公的資金の返済については、「支払いは困難」として、国と協議に入ったことを明らかにしました。

(きらやか銀行・川越浩司頭取)
「やはりこれは非常に大きい赤字で、それも2期連続ですので、重く受け止めています」

14日、きらやか銀行は、昨年度の決算の最終的な利益に当たる「当期純利益」が、過去最大の約244億円の赤字になったと発表した。
きらやか銀行の赤字決算は、2022年度の83億円の赤字に続いて2期連続。

この大幅な赤字は、物価高や円安で業績が悪化した取り引き先が相次いだことから、取引先の倒産に備える「貸し倒れ引当金」を増額したことが主な要因。
今後の倒産に前倒しで備える形で、去年の2倍以上に当たる307億円まで増額した。

これに加え、178億円の含み損があった有価証券の売却損96億円を計上したことで、赤字が膨らんだという。
川越頭取は、「今回の赤字は、黒字化できる経営体質に変えるため必要な判断」だとして理解を求めた。

(きらやか銀行・川越浩司頭取)
「取引先・株主の皆さまにご心配・ご負担をおかけすることになりますが、先を見越した形で経営判断したつもり。ぜひご理解いただければありがたい」

また、きらやか銀行はこれまでに公的資金の注入を受けていて、このうち200億円の返済期限が今年9月に迫っているが、「期限までの支払いは困難」として、返済時期の見直しについて先週から国と協議を始めたことを明らかにした。

川越頭取は、公的資金の返済について国との協議にめどが立った時点で、経営責任を取り辞任する考えを明らかにしている。

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