大阪市の職員が2000台を超える放置自転車を7日間の期限を待たずに即時に撤去していたことが分かりました。
また、この職員は警察に情報提供を求められるのを回避するため、防犯登録シールもはがしていました。
大阪市では、自転車の撤去について自転車放置禁止区域ではないエリアでは、7日間以上放置されていることを確認したうえで自転車を撤去することになっています。
しかし大阪市によると、十三工営所と中浜工営所で働いていた職員は、淀川区・東淀川区・都島区・城東区・鶴見区・旭区の自転車放置禁止区域ではないエリアで7日間が経過していないにも関わらず、放置自転車を即時に撤去していたことがわかりました。
■即時撤去を虚偽報告&「防犯登録シール」はがしで2211台を不適切に撤去
職員は、業務報告書に7日間以上放置されていることを確認して撤去したという虚偽の内容を記載していたということです。
さらに、撤去した放置自転車の中には、警察に情報提供を求められることを避けるため、この職員が防犯登録シールを意図的にはがした自転車もありました。
大阪市が行った調査によると、直近5年間(2019年4月〜2024年2月)で十三と中浜の工営所で撤去した自転車5422台のうち、この職員が関与した数はおよそ4割の2211台に上ります。
■「市民の要望を叶えるため」と職員
職員は即時撤去した理由について「道路上の通行の支障になるような場所に置いてあり、我々が駆け付けた時に3、4日経っているので早く撤去してほしいという市民の要望を叶えるためにできるだけ早いタイミングで7日を待たずに撤去した」と話しているということです。
■即時撤去に関わった他の職員は約10人 不適切撤去が常態化か
また、この職員に指示されて自転車の即時撤去に関わった他の職員が10人ほどいるとみられます。
さらに、十三工営所においては、この職員が自転車業務に従事する前と業務から外れた後についても、不適切な撤去があったということです。
■刑事罰に該当するかも含めて処分検討
この事態を受け、大阪市は全体的な調査が必要として、管理システムに残る2010年度以降のデータを基に放置禁止区域外の撤去自転車およそ150万台に関する調査を外部の有識者の助言を得ながら行うとしてます。
大阪市は、この職員について行政処分に加えて刑事罰にあたるかも含めて処分を検討する方針です。
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