2025年夏の開業に向け、沖縄本島北部のテーマパーク「ジャングリア」の採用活動が本格化している。運営するジャパンエンターテイメント(名護市)は県内を中心に1300人を雇用予定。正社員採用を基本に、今秋までに多くの採用を終える見込みで、加藤健史代表は「中核人材をしっかり確保していく」と話す。

 同社は4月下旬に那覇市内で単独の採用説明会を初めて実施。県内初の大型テーマパークとあって、予定を大幅に上回る50人が参加した。

 これまで同社は管理職となる経験者を主に採用し、60人ほどが勤務する。今後は県内を中心に、パーク運営を担う人材を採用する方針だ。那覇市と名護市でそれぞれ月2回を目安に対面の説明会を開くほか、県外やオンラインのイベントも予定している。

 優秀な人材の獲得に向け、加藤代表は東京や大阪など都市部に住む県出身者にUターン就職を働きかける意向を示す。県外の大学と連携してインターン生も受け入れる方針で、中長期的に観光人材の発掘や育成につなげる。

 電車での長距離通勤ができないため、近場からの通勤を想定する。移住を伴う社員も多くなることから、安定的な正社員雇用を基本とする方針だ。

 パーク近隣の名護市や今帰仁村、本部町に引っ越す場合、単身者で15万円、家族帯同者で20万円を補助する。加藤代表は「沖縄で働くことにどのような阻害要因があるのかを採用登録者に直接聞き、それを取り除くことで雇用確保につなげたい」とした。

 ジャングリアの建設工事に関しては「元のゴルフ場からは完全に姿が変わり、新しいお客さまを迎え入れるための準備が進んでいる」と説明。ジャングリアの事業を通じ、中長期的に「観光従事者になるなら沖縄だ、と言えるぐらいのブランド力を発信し、県外や海外から人を呼び込みたい」と語った。(政経部・大川藍)

(写図説明)インタビューに応じるジャパンエンターテイメントの加藤健史代表

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