「カレーハウスCoCo壱番屋」を群馬など1都8県でフランチャイズ展開する企業で、来月1日に新社長が就任する。異例の大抜擢となったのはなんと、22歳のアルバイトの女性だった。
■軽い気持ちで応募「ドハマり」
ひときわ輝く笑顔の諸沢莉乃さん この記事の写真ひときわ輝く笑顔で接客するのは、諸沢莉乃さん(22)。現在、「カレーハウスCоCо壱番屋」でアルバイトとして働いている。
その彼女に2年前、こんな話があったという。
2年前に社長打診が カレーハウスCоCо壱番屋アルバイト諸沢莉乃さん
「(現社長が)『社長にならないですか?』『社長になってくれませんか?』って打診をいただきました」
諸沢さんは群馬に本社を構え、1都8県で25店舗の「ココイチ」をフランチャイズ展開する「スカイスクレイパー」の社長にならないかと打診された。
5月1日に社長就任そして、5月1日「スカイスクレイパー」の社長に就任する。
高校1年生からココイチでアルバイト高校1年生だった15歳の時、自宅近くのココイチでアルバイトをしていた諸沢さん。
カレーハウスCоCо壱番屋FC展開するスカイスクレイパー
諸沢莉乃次期社長
「学生にしては、いい条件がいっぱい書いてあった。軽い気持ちで、応募してみようかな〜、友達を誘ってみたいな感じで、一緒に応募したらドハマりして。楽しくって、本当に」 接客コンテスト最終審査進出
高校3年の時には、ココイチの全国の店舗を対象とした接客コンテストの最終審査へ進出するほどとなった。
高校卒業後も…「人のために何かしたい」という思いを持っていた諸沢さんは、高校卒業後もボランティア活動をしながらアルバイトを続けた。
「三日坊主タイプ」だったが… 諸沢次期社長「こんなに続いたことが、ココイチが初めて。私、基本三日坊主タイプだった。もっと、できるようになりたい。終わりがなかったですね」 19歳でスペシャリスト
そして19歳の時、昇級試験で全国のココイチに当時15人しかいなかった接客のスペシャリストに選ばれた。
フランチャイズ展開する会社の社長への就任打診を受けたのは、このお祝いの席だったという。
諸沢次期社長「冗談をおっしゃっているんだろうなと最初は思いました。ワクワクしました、単純に。『私で良ければ』と」
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■「すべての人にチャンス」 寄り添う社長目指す■「すべての人にチャンス」 寄り添う社長目指す
アルバイトだった諸沢さんをなぜ次期社長に抜擢したのか?そこには、現社長のこんな思いがあった。
スカイスクレイパー 西牧大輔社長 カレーハウスCоCо壱番屋FC展開するスカイスクレイパー
西牧大輔社長(53)
「若いからとか、キャリアが長いからとかで区切っていないだけです。15歳の子が『店長やりたいです』、よし頑張ろうと。それだけで。すべての人に対してチャンスが。やってみたいことあったら、やろうよって」 経営についても学ぶ
諸沢さんは社長になると決心してから2年、社員41人、パート・アルバイト372人を抱える、年商およそ20億円の会社を率いるため、経営について学んできた。
そのなかでは、年上の従業員に対し指導しなければならないなど、接客以外の面で苦労したという。
来月1日に社長になる諸沢さんは、どんな社長を目指すのか。
「近い社長でいたい」 諸沢次期社長「それこそ一緒に現場に入って、一緒にお昼ピーク回して、一緒に汗かいて『きょう頑張ったね。お疲れ〜』と、なんかちょっとラスト作業終わった後、ラーメン食べに行ったりとか。そういう遠い存在じゃなくて、近い。ずっと現場に寄り添って、一緒に話してという、近い社長でいたいなと思います」
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■高校生店長も “立場が人をつくる”■高校生店長も “立場が人をつくる”
取材したスカイスクレイパーでは次期社長の諸沢さん以外にも、若い力が活躍していた。
現役高校生店長も…今回番組が取材した店舗の店長・釜石侑依さんは、何と17歳の現役高校生だ。
店長に就任したのは去年の8月。そこから学業と店長の二刀流で活躍を続けている。
今後は会長として新社長をフォローココイチのフランチャイズ展開するスカイスクレイパーの現社長の西牧大輔さんは「社長になるための経験を積む必要はなく『立場が人をつくる』。ただ、そのためには周りが支えていく環境づくりが重要。やりたいという若者の思いを精一杯バックアップするのが我々ベテランの役割」と話していて、当面は会長として諸沢新社長をフォローしていくそうだ。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年4月30日放送分より)
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