那覇市内の中古マンション価格が高止まりし、中古売却の際に得られる利益の目安になる「リセールバリュー(RV、再販価値)」の上昇が際立つ。不動産調査会社の東京カンテイ(東京)によるRVの全国ランキングは2017年以降、7年連続トップ10入り。東京都心が上位の大半を占める中、地方では異例だ。23年は全国9位だった。
RVは築10年前後の中古マンションの平均希望売り出し価格を、新築分譲時の価格と比べて算出する。地域別の資産価値を比較するため、同社が14年以降、サンプル数が一定水準を満たす市町村と行政区を対象に全国順位をまとめている。
23年に9位の那覇市のRVは158・3%だった。市内の中古マンションは平均して新築分譲時の約1・5倍の価格で売りに出されていることになる。1位は東京都港区(RV=188・4%)。国内の富裕層や転売目的の海外投資家によるマネーの集中で価格が高騰する東京23区が上位10地域中7地域を独占した。
那覇市は17年に7位となり、初のトップ10入り。18年の2位から順位を下げるが、10位内を保ち、RVは上昇の一途をたどる。統計開始の14年以降、5年以上連続でトップ10入りしたのは東京23区を除くと京都市中京区のみ。
同社データによると、那覇市内の中古1戸当たりの流通価格は23年に3785万円だった。13年は2128万円で、この10年で77・9%高くなった。県全体でも上昇の勢いは強く、23年の価格は13年比で84・4%高い3690万円だった。(デジタル編集部・篠原知恵)
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