来年の大阪・関西万博で、海外パビリオンがタイプを変更したことによる空き地の整備などのため、会場建設費の予備費を初めて使用する方針であることが分かりました。

■会場建設費 当初1250億円→最大2350億円 130億円の予備費から約62億円を使用へ

大阪・関西万博の会場建設費をめぐっては、当初1250億円とされていましたが、これまでに2度増額し、最大2350億円となっています。

このうち130億円が予期せぬ事態に対応するための予備費として確保されていますが、博覧会協会は12月2日、予備費からおよそ62億円を使用する方針であることを明らかにしました。

予備費を使用するのは初めてです。

■空き地に休憩所など整備約57億円 メタンガス対策約30億円

博覧会協会が新たに必要と試算したのは、海外の参加国がパビリオンのタイプを変更したことによる空き地や空きスペースを休憩所などに整備するための費用として約57億円、メタンガスによる爆発を防ぐための対策として約30億円、合わせて約87億円です。

一方で、工事の見直しなどで削減できた費用もあるとして、合計で予備費の半分ほどにあたる62億円を使用するとしています。

■会場建設費は上振れしないと協会 「予備費の執行は適正」と吉村知事

また、工事の契約についてはすでに9割が完了していることなどから、会場建設費は、2350億円から上振れすることはないとし、今後も、執行管理を徹底していくとしています。

大阪府の吉村知事は、メタンガス対策や、休憩所の整備などは、来場者を迎え入れるうえで必要な対策という認識を示し、「予備費の執行としては適正なもの」とコメントしています。

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