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ねぎに白菜、大根など、お鍋の季節に欠かせない冬野菜。農林水産省は29日、来月の野菜の卸売価格について、ほとんどの品目で、平年を上回る見通しを示しました。

なかでも、キャベツは、小売で、9月から2.5倍を超える値上がりとなっています。

東京・新橋にあるお好み焼き店。毎日、山盛りのキャベツを使います。

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一般的に、飲食店の原価率は30%以下とされています。しかし、こちらの店では、原価率はキャベツの高騰で35%以上。外の葉まで、使える部分はすべて使います。

広島お好み焼きソニア・間下笑子オーナー
「先月は(1箱6個入りが)1700円くらいだったのかな。11月の中ごろくらいに一気に4700円。前は1箱5800円だった。それを考えると安いんだけど。もう、感覚がまひしてる」

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■農水省「年内は平年上回る価格」

キャベツの小売価格をグラフで見ると、今年4月から5月にかけて急上昇。これも、天候不順が原因です。そして、今また、過去にないほどの伸び方をしています。

長引いた暑さ。冬キャベツの収穫量が、全国トップの愛知県田原市を調べると、猛暑日の数は26日と、今年はダントツ。キャベツの生育にムラができ、出荷量も減りました。

農林水産省は、キャベツの価格について、来月後半にかけて徐々に落ち着くものの、「年内は平年を上回って推移する」としています。

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■カット野菜は“100円の壁”

こうしたなか、注目を浴びるカット野菜。

旭物産では、茨城県内産だけでなく、全国からキャベツを仕入れて、カット野菜を製造。工場の規模は、国内トップを誇ります。

旭物産・林正太郎社長
「弊社の出荷で言うと、前年比110%以上の出荷になっている」

しかし、今年は不作のため、契約農家以外から高い金額で買い付けなければならず、需要は高いのに原料は高騰というジレンマに襲われています。

旭物産・林正太郎社長
「下手すると、1億円を超えるくらい、普段より高い買い物をしている」

また、カット野菜ならではの苦悩もあるといいます。

旭物産・林正太郎社長
「例えば、千切りキャベツでいうと、大体98円、99円。いわゆる“100円の壁”というものがある。やはり100円を超えると、買い控える方が非常に多い」

ただ、製造コストなどは下げるといっても、限度があります。

旭物産・林正太郎社長
「生産者にもしっかり所得という面で還元できるような仕組み、やり方を、今後、考えていかなくてはいけない」 この記事の写真を見る
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