東京証券取引所の取引時間が5日、約70年ぶりに延長されました。
午後3時過ぎ、東京都内の証券会社では、「先週までは3時で取引終了していたが、きょうから取引時間延長になっていて、午後3時半までの取引になっています」と電話対応する社員の姿が見られました。
5日から約70年ぶりに取引時間が延長された東京証券取引所。取引終了時間は、これまでの午後3時から30分延長され、午後3時半までとなりました。
きっかけとなったのは、丸一日取引が停止した2020年10月の大規模システム障害です。システム復旧後の取引時間を確保するために、時間延長が検討されてきました。
また、取引時間延長に合わせて、新たな仕組み「クロージング・オークション」も導入されました。取引終了5分前の午後3時25分からは、注文を受け付けるだけで、売買は成立させず、株価は動きません。投資家は、他の注文状況を見ながら、新規の注文や注文の変更・取り消しが行えます。そして、取引終了時間になると、買い注文と売り注文を突き合わせて、終値が決まります。
「クロージング・オークション」によって、投資家が他の注文動向を把握しやすくなり、終値の透明性が高まるとされています。
取引時間延長と、クロージング・オークションが導入された初日の日経平均株価は、先週末1日より400円以上値上がりして取引を終えました。
東証を傘下にもつ日本取引所グループは、延長にあたり、「市場利用者の利便性向上や国際競争力の強化」などを強調しています。
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