イギリスのメディアが発表した“世界で最もクールな街”に、日本で唯一「学芸大学」がランクインしました。海外メディアが注目する「学芸大学」とは、どんな街なのでしょうか?
■学芸大学駅なのに…実は学芸大学の最寄駅ではない?
南波雅俊キャスター:
まず、学芸大学はどんなところにあるのかというと、東急東横線の沿線で、祐天寺駅の隣です。渋谷駅までは約8分で、目黒区の鷹番という地域に駅があります。
井上貴博キャスター:
東急グループが再開発すると似たり寄ったりの駅になる印象ですが、祐天寺や学芸大学、都立大学あたりは路地が多く、再開発しづらいのだと思います。それが功を奏し、レトロ感や人情があるのではないでしょうか。
ホラン千秋キャスター:
独自の空気感になっている、と。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
ロータリーなどもないですしね。
南波キャスター:
私はこれまで、学芸大学駅には東京学芸大学の何かのキャンパスがあるのかと勝手に思っていたのですが、実はありません。もともとはあったのですが、1964年に東京・小金井市に移転しています。
しかし地元住民の要望から、移転後も駅名がそのままになっているということです。東京学芸大学の鉄道研究部は、受験生が駅を間違えないよう「東京学芸大学は学芸大学駅にありません!東京学芸大学の最寄駅は武蔵小金井or国分寺です」と注意喚起しているといいます。
■新旧がほどよく入り混じった街 “幻”のチーズケーキ店も!
南波キャスター:
学芸大学を2024年の“世界で最もクールな街”に選んだのは、「タイムアウト」というグローバルメディアで、もともとイギリスで50年以上親しまれてきた歴史があります。
1位に選ばれたのは、芸術の街として親しまれているフランス・マルセイユのノートルダム・デュ・モントです。2位はモロッコ・カサブランカのメルス・スルタンで、近代建築が非常に多く、アーティストの方もたくさん住んでいるといいます。3位にはインドネシア・バリ島のペレレナンがランクインしているなか、15位に東京・学芸大学が選ばれました。
では、どのようなところが評価されたのでしょうか。「タイムアウト東京」のリム・チーワ編集長は「渋谷や新宿などの有名な場所だけではなく、新しい場所を紹介したかった。中でも学芸大学駅の周辺は、レトロとモダンが両立していて魅力を感じたんです」と語っています。
私もつい1か月前ぐらいに学芸大学へ行ったのですが、やはり商店街が多かったです。新宿ゴールデン街ほどディープではないものの、ちょっとワクワクするような、非常に特徴的なお店がたくさんありました。
たとえば、次のようなお店があります。40年以上の老舗「かふぇ り どぅ あんぐいゆ」はホットサンドが人気で、夫婦で経営している昔ながらの喫茶店です。
その一方、2022年にオープンした「Another8 Corner」というお店はクラフトビールや日本酒を扱うバーで、幅広い世代から人気だといいます。このように、もともとあったお店と新しいお店が融合しているということです。
さらに、バスクチーズケーキ専門店の「A WORKS」には、超人気の“幻”のチーズケーキがあります。試食してみて、いかがでしたか?
元競泳日本代表 松田丈志さん:
中身がすごくトロッとしていて、濃厚でクリーミーで、少し焦げ目感もあっておいしかったです。
ホランキャスター:
変なチーズ臭さはないのに、チーズの旨味はあるという感じでした。
南波キャスター:
おいしいだけではなく、なぜ“幻”なのかというと、こちらのお店が営業するのは月に3日のみだからです(※営業日はSNSで告知)。チーズケーキやプリンなどを1日に約500個販売するのですが、午前中には売り切れてしまうぐらいだそうです。
営業日以外は、チーズケーキ研究のため海外へ行くことが多いそうで、この10月もスペインへ行ったといいます。スペインはバスクチーズケーキの本場で、今は中がトロッとしたものが流行っているらしく、こちらのお店でもさっそく、その流行を取り入れているそうでした。
井上キャスター:
朝にお店に並んで記帳しないといけないんですよね。
南波キャスター:
学芸大学はなぜレトロとモダンが両立しているのかについては、目黒区の広報課長も「東急線沿いの駅周辺は急激に再開発されているが、『学芸大学の街』は緩やかな速度でアップデートされているので、新旧がほどよく入り混じっている」と話しています。
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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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