2024年から運行が始まった岡山と山陰を結ぶ特急「やくも」の新型車両などが、2024年度のグッドデザイン賞に選ばれました。

JR西日本が10月17日に発表したものです。受賞したのは「特急やくものブランディング」(特急やくもの新型車両、273系電車と停車駅などのトータルデザイン)です。これまでやくも号は都市間を結ぶ移動手段として機能していましたが、車両の取り換え時期を迎え、沿線の「らしさ」を表現した新たな車両を投入するとともに、地域を巻き込んだエリアブランディングに取り組みました。

この賞は1957年に通産省(当時)によって創立された「グッドデザイン商品選定制度」を、現在の日本デザイン振興会が承継し、1998年に新たにスタートした国内で唯一の総合的デザイン表彰制度です。2024年度は5773件が審査の対象となり、このうち1579件が受賞しています。

特急やくもはグッドデザイン賞の中でも特に優れたデザインとして高く評価された「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれています。JR西日本関係ではやくものほかに、2024年度は関西地方の路線で始めた快速電車の座席指定サービス「うれシート」など5件がこの賞を受賞しています。

▽グッドデザイン賞 審査委員 評価コメント(JR西日本発表資料より)
“夕日色にかがやく特急列車の一部はセミコンパートメントでやくもの「雲」をイメージしたさりげない目隠しが付いており、座面を引き出せばお座敷になる。靴を脱いで足を伸ばせるこの仕掛けがとても日本的で居心地がいい。

旅の起終点、出雲市駅の待合室は、間接照明や地元の家具を使ったインテリアが秀逸で、みんなゆったり電車を待っている。振り子式列車にはよいイメージがないかもしれないが、やくもは独自の技術による自然な遠心力で乗っていて違和感がない。

駅と列車を一体として捉えた新しいやくもから空間デザインの力を感じる。”

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。