(ブルームバーグ):中国の株式相場がここ数年で最大の急上昇を見せた27日、同国内のクオンツヘッジファンドの多くが大きな打撃を受けた。事情に詳しい関係者が明らかにした。

関係者によると、一部のファンドはいわゆる「ダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)」戦略の一環として指数先物をショートしていたため、大きな損失を被った。

また、上海証券取引所の不具合により、証拠金要件を満たすための保有株売却ができず損失がさらに拡大したファンドもあったと、別の関係者が述べた。

中国株式市場でシステム障害と遅延、待望の景気刺激策で買い殺到

多くのクオンツファンドは2月の中国株急落で記録的な損失を被り、回復途上にある。当時はファンドが選好していた小型株が急落し、規制当局はDMA商品の段階的縮小を求めた。

中国、市場混乱の一因「DMA」の段階縮小をクオンツに要請-関係者

今回は中国政府の最新の景気刺激策が週ベースで2008年以来最大となる株価上昇を誘発したことで、ファンドは再び不意を突かれた格好だ。

それでも、27日のDMA商品の損失は2月よりも小さく、強制的な清算に追い込まれたケースはまれだと関係者は述べた。

DMA戦略は通常、高いレバレッジを使用し、個別株式のロングポジションを保有しながら、株価指数先物をショートする。27日の指数先物の上昇は、株式の値上がりを上回り、マーケットニュートラル商品のポジションに損失をもたらしたと市場関係者が述べた。

原題:Quant Hedge Funds Trapped in Short Squeeze After China Glitch(抜粋)

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