(ブルームバーグ):フランスのマクロン大統領は、下院経済委員会委員長のアントワーヌ・アルマン氏(33)を経済・財務・産業相に任命した。急を要する予算案を巡る攻防を同氏に託す。

21日の声明によると、財務相を助ける予算相にはローラン・サンマルタン(39)氏が就く。同氏は輸出拡大と外国からの投資促進に取り組むフランス貿易投資庁・ビジネスフランスの代表。

バルニエ首相の政府にとっての優先事項は、今後数週間のうちに来年度予算案を提出し、フランスの巨額の財政赤字に対処することだ。アルマン氏がその中心的役割を担うことになる。

共和党上院議員団長のブリュノ・ルタイヨー氏が内相に任命された。外相はマクロン大統領のグループに属するジャンノエル・バロ氏。

全体として、内閣は右寄りになった。39人の閣僚のうち、国民議会(下院)の577議席のうち50議席未満しか占めていないにもかかわらず、共和党のバルニエ氏のグループから10人、マクロン氏のグループから12人が選ばれた。

6月の突然の解散・総選挙後の国民議会(下院)には過半数を占めるグループが存在せず、政府は下院での不信任案可決によって簡単に倒れ得る。左右両陣営からの最初の反応は、芳しいものではなかった。

極右の国民連合のジョルダン・バルデラ党首はソーシャルメディアX(旧ツイッター)に「新政府は裏口からマクロニズムが復活したことを意味する」と書き、「未来のない政府だ」と付け加えた。

議会最大会派となった左派連合「新人民戦線」の一翼を担う極左の「不屈のフランス」を率いるジャンリュック・メランション氏は新政府について「一刻も早く排除する必要がある」と述べた。早ければ10月1日に不信任投票を呼びかける可能性もある。

バルニエ首相

原題:Macron Names a New French Government as Budget Battle Looms(抜粋)

--取材協力:Alan Katz.

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