(ブルームバーグ):米ボーイングは防衛・宇宙部門トップを更迭した。ケリー・オートバーグ氏が先月、最高経営責任者(CEO)に就任してから初めて手掛けた重要人事刷新となる。
ボーイングで勤続15年のテッド・コルバート氏は即日退社し、防衛部門のスティーブ・パーカー最高執行責任者(COO)が暫定的に職務を引き継ぐ。オートバーグCEOが20日、社員宛てのメッセージで明らかにした。
厳しい状況にあるボーイングの立て直しに取り組むオートバーグCEOは、抜本的な経営改革を実行するとみられている。同CEOは「顧客の信頼を回復し、顧客が当社に期待する高い基準を満たすこと」がボーイングの最優先課題だと表明した。
かつて安定した財務実績を誇っていた防衛部門は、空中給油・輸送機KC-46や大統領専用機「エアフォースワン」の後継機といった固定価格契約で多額のコスト超過に陥っている。
またボーイングの宇宙船「スターライナー」を巡っては、国際宇宙ステーション(ISS)からの宇宙飛行士2人帰還で使用するにはリスクが高過ぎると米航空宇宙局(NASA)から判断されたことで、否定的な報道が相次いだ。最終的に2人は当初の計画よりかなり先の来年序盤までISSに滞在することになった。
ボーイングの「スターライナー」、無人で地球に帰還
1週間前にはブライアン・ウェスト最高財務責任者(CFO)が投資家向け会議で、防衛事業が7-9月(第3四半期)利益を再び圧迫し、営業損失が前四半期の10億ドル(約1440億円)に近づく見通しを示していた。
原題:Boeing Defense Chief Exits in New CEO’s First Executive Change(抜粋)
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