日本損害保険協会の城田宏明会長は19日、定例の記者会見で、大手損害保険4社によって約250万件にものぼる個人情報が漏えいした問題について、「お客さまをはじめ関係者の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますこと、改めて深くおわび申しあげます」と謝罪した。

損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の4社は、代理店に出向していた社員が出向元の損保に他社の保険加入者の情報を流出させていたなどとして、金融庁から原因や再発防止策などの報告を求める報告徴求命令を受けて、8月に報告書を取りまとめていた。

城田氏は、再発防止策として策定した「出向者派遣に関わるガイドライン」を公表した。出向の目的や人数など具体的な要件や、これらの要件に該当するか確認を行う統括部門の設置について盛り込まれ、損保各社に対応を求めた。

また、損保協会内に不正行為に関する通報窓口の設置を検討しているとし、代理店の業務内容を評価するために第三者検討会を立ち上げ、近く会合を開く予定だと明らかにした。

その上で、城田氏は「情報漏えい事案について、真摯(しんし)に向き合い正すべきことは正さなければならないのは自明だ。法令順守、お客さま本位の業務運営の徹底と、旧来の業界慣行を根元から見直すことを最優先事項として取り組んでいく」と強調した。

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