(ブルームバーグ):フィンテックのスタートアップ、インテリジェント・アルファが進めている取り組みは、ウォール街で最も大胆な試みかもしれない。最新の人工知能(AI)を活用し、伝説的な投資家を模倣するというものだ。
同社がローンチする上場投資信託(ETF)の「インテリジェント・リバーモアETF」はAIチャットボットの力を借り、ウォーレン・バフェット氏やスタンレー・ドラッケンミラー氏、デービッド・テッパー氏といった、そうそうたる面々の知恵を生かすとうたっている。
同ETFは3つのAIチャットボットで構成する「投資委員会」が生み出す投資アイデアを基に、銘柄を選択する。委員会のメンバーはオープンAIの「ChatGPT」、グーグルの「Gemini」、アンソロピックの「Claude」で、著名投資家の考え方や行動を分析する。
同社はこれら大規模言語モデル(LLM)に対し、投資家の個性や性格を模倣するよう指示する。それを受けて各チャットボットはさまざまなセクターやテーマ、地域から60-90社のグローバル企業を選び出す。
上記3氏の他、同ETFが模倣対象とする著名投資家にはダン・ローブ氏やポール・シンガー氏も含まれる。ただファンドの保有銘柄は、彼らが実際に投資している銘柄を必ずしも反映していないという。同ETFは18日から取引が開始される。
インテリジェント・アルファの創業者で最高経営責任者(CEO)のダグ・クリントン氏は「現在のヘッジファンドの世界を考えてみると、それぞれの専門分野に特化している」と指摘。「ある意味、われわれはその構造の基本部分を再構築しようとしているのだ。われわれが本当に尊敬する投資家からそれぞれ異なるインスピレーションを得ようとしている」と語った。
このETFのアイデアは昨年、S&P500種株価指数を上回るポートフォリオを作成しようとChatGPTを試した時に生まれたと同氏は話す。その後、修正を重ねて40の異なる投資戦略に発展し、インテリジェント・アルファの設立につながったという。
原題:Warren Buffett, David Tepper’s Brainpower Fuels New Chatbot ETF(抜粋)
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