秋田県の八峰町・能代市沖で計画される洋上風力発電事業での漁業への影響に関する調査方法について話し合う会議が18日、能代市で開かれ、漁業者から「稚魚の動きや風車の振動など、きめ細かく調査してほしい」などの要望が出された。

八峰町・能代市沖では、石油元売り大手のENEOSホールディングスの子会社などでつくる企業連合が、着床式の風車25基を設置し、2029年6月の運転開始を目指している。

18日に能代市で初めて開かれた会議には、事業者や漁業関係者など約20人が出席した。

初めに発電事業者が、事業が漁業に及ぼす影響について調べる調査スケジュールを示し、風車を建設する前の2025年5月から2年間と、建設期間中に漁業への影響が大きいと想定する1年間、そして運転開始後の3年間の合わせて6年実施すると報告した。

調査内容は、海や河川などの漁業関係者に聞き取りしながら決める。

漁業者からは、風車建設に対する前向きな声が聞かれた一方で、「風車の音や振動による魚への影響が気になる」「アユやサケの稚魚の海中での動きも合わせて調査してほしい」などといった意見や要望が挙がった。

県漁業協同組合八森浅海組合の庄内章副組合長は「来る魚が来ない、それが一番心配。一番最初はハタハタ、それから回遊魚の影響を調べてほしい」と話した。

また、県内水面漁業協同組合連合会の湊屋啓二代表理事会長は「信頼できる業者にお願いしたいし、正当性、公平性という観点で調査してほしい。ぜひ共存共栄できるような形になればいい」と話した。

事業者は2025年3月までに調査計画を策定する予定。

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