18日に取材班が向かったのは、東京から約1500km離れた沖縄本島の恩納村です。

恩納村の真栄田地区は、国土交通省が17日に発表した地価の上昇率が29%と全国トップ。
地価が急上昇した背景には、リゾート地としての人気に加え、移住者の増加があるといいます。

村の人口は右肩上がりで、これまでに1万1000人を超えました。

京都から移住した人:
海にほれた。海が好きで、京都のまわりは海が少ないので…。

村が誇る「青の洞窟」は、沖縄屈指のダイビングスポットとして人気を集めています。

ダイビングインストラクターをしながら宿泊施設を経営する中野聖也さん(35)。
以前は埼玉県で会社員をしていましたが、恩納村の美しい海に魅せられ、7年前に移り住みました。

7年前に恩納村に移住した中野聖也さん:
海が一番魅力的だった。(会社員の時は)大変な時期だった。そこに戻らないように頑張っている。

地元不動産会社によると、恩納村にある賃貸物件の家賃相場は約7万円。
需要の高まりで、わずか2年で1万円ほども上昇したといいます。

実際に移り住んだ中野さんは、村での暮らしぶりを「裕福ではないけど、ギリギリでもない。冬は(ダイビングの)所得がなくなるので難しい」「物価が高い、野菜も高い」と話します。

そこで、取材班は近くのスーパーへ。

店内には、ゴーヤーやヘチマなど、沖縄ならではの食材がずらり。
一方で、買い物をする移住者からは「白菜が小さくて高い」「ホウレンソウや春菊を使いたいが、すごく高い」など、確かに悲鳴が聞かれました。

気温の低い地域でしか育たない野菜は、県外から運ぶための輸送費が上乗せされる分、割高。
取材した店では、大根やトマトが400円を超える高値で売られていました。

夏や秋には台風が接近することが多い沖縄。
海に面した恩納村では、環境面の悩みもあるといいます。

7年前に恩納村に移住した中野聖也さん:
湿気が多い。革製品が全部カビになって使い物にならない。

“住めば都”とは言いますが、移住者の暮らしからは、メリットとデメリットの両方が見えてきました。

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