土地取引の基準となる「地価」の調査結果が 17日 発表されました。静岡県内では住宅地が下落する一方、商業地は16年ぶりの上昇となっています。
県によりますと県内の土地の平均価格は1平方メートルあたり住宅地が 6万4300円と16年連続で下落したものの、商業地は14万2600円とリーマンショック以降16年ぶりに上昇に転じました。
中でもJR熱海駅前の商業地は観光客でにぎわいを取り戻していて、県内トップとなる14.1%の上昇率となりました。
不動産鑑定士・木村 満義 さん:
熱海についてはコロナ禍であっても地価は決して下がったわけではない。ポストコロナになれば熱海はまた力強く観光客が戻ってきてにぎわうであろうと、そこに対してホテルの投資もあるだろうという そういうところが大きな役割を果たした
一方、県内の市町で下落率が大きかったのは川根本町と松崎町で、過疎化が進む山間部や海が近く津波の危険性が高い地域の下落率が特に大きくなっています。
また、工業地は3年連続で上昇していて新型コロナによって物流の需要が高まったことから(東名高速道路・新東名)どちらにもアクセスが可能な藤枝市八幡(やはた)が県内トップとなる2.7%の上昇率となっています。
不動産鑑定士・木村 満義 さん:
今回の1位の藤枝については、そこまで大きな工業地ではない、面積的に。利便性がよくて(東名高速道路・新東名)どちらへのアクセスもできるというところで、今回1位になったというところ
県は住宅の建設費が上がっていることなどから物価高騰や円安が地価にどんな影響を与えるか注視していく方針です。
2023年と比較した県内の市町の平均変動率では、熱海市をはじめ首都圏に近く新幹線の駅がある三島市などが上昇している一方で、過疎化や津波の危険性などが懸念される川根本町や松崎町、伊豆市などが下落しています。
スポーツ心理学者・田中ウルヴェ京 さん:
東京でも静岡でも地域の格差が出て来ていますね、住みやすいとかビジネスがしやすいとか。外国人観光客も何度か日本に来て素晴らしいから住みたいと言う人も出てきているようだし、そういったことも地価に影響していくかもしれませんね
総務省地域力創造アドバイザー(元牧野原市長)・西原茂樹 さん:
牧之原の場合、海岸をどうするかと言う問題がある中、ウィンドウサーフィンなどのマリンスポーツを活性化の目玉として開発している。地価が下落している川根や松崎も本当にいい所なので、何をするか若者や女性が中心となってアイデアを出していけば人が集まり活性化できて行くと思う
地域の特性を生かした街づくりがこれまで以上に求められているかもしれません。
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