ゴールデンウィークが目前に迫るなかでの磐梯吾妻スカイラインの再開通、周辺の宿泊施設は利用客の増加に期待を寄せる。
「大浴場滝の湯のみに洗い場がございます」
福島県福島市、高湯温泉の「旅館玉子湯」。
新型コロナが5類に引き下げられて初めてのゴールデンウィークは、来週の平日を除いてすでに予約でほぼ満室の状態だ。
旅館玉子湯のレックハイゼン毅郎総支配人は「県内の方だけでなく、首都圏及び他の地域からも多くの方がお越しいただけるかたちで予約いただいております」と話す。
休日に日帰り入浴を利用する人は一日に100人ほど。磐梯吾妻スカイラインが再開通したことから、今後は2倍の200人ほどに増えることを見込んでいる。
また、福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便が運航されていることから、宿泊や日帰り入浴で利用してもらえるよう、会津地方の観光施設などと協力することも検討している。
旅館玉子湯のブレックハイゼン毅郎総支配人は「特に私どもの宿は庭園を楽しんでいただくとともに、お風呂もゆっくり楽しんでいただけるような宿になっていますので、ぜひ体を癒しに多くのお客様に来ていただきたいと思っています」と期待を寄せた。
連休に挟まれた3日間も休むと最大10連休となる今年のゴールデンウィーク、観光地や宿泊施設でも更なる賑わいが期待される。
<宿泊者の回復遅れる福島県>
観光庁がまとめた2024年1月の宿泊者数。
全国では4500万人余りに上り、新型コロナ前の2019年や2023年と比べても増えた。
ただ、福島県は2019年と比べても2023年と比べても減少していて、客室の稼働率は全国で39番目だ。内訳を見ると、日本人の宿泊者数が減少している。
これについて福島県は、宿泊料金を割り引く「来て割」を2月に行ったことから1月の旅行が控えられたのではないかとしている。
一方で、外国人の宿泊者数は2019年を100とすると、2024年は253.6%、2023年と比べると340.7%と2.5倍、3.4倍に達している。この要因には、台湾の定期チャーター便が挙げられる。
春の観光に関して、福島県の観光交流課は「再開通した磐梯吾妻スカイラインの雪の回廊と各地で見頃を迎える色とりどりの花を楽しんで欲しい」としている。
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