(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)ビットコインはアジア時間11日の取引で下落した。米大統領選の民主党候補ハリス副大統領と、同業界を支持している共和党候補トランプ前大統領が対決した米大統領選討論会にトレーダーが反応した。

ハリス氏が鋭い攻撃、トランプ氏は守勢に立たされる-大統領選討論会

ビットコインは一時2%を超える下げとなり、シンガポール時間11日午後0時19分(日本時間同1時19分)時点で5万6330ドル。一方、金融市場では米国株先物とドル指数、米国債利回りが下げる一方、円相場は上昇した。

 

前大統領がデジタル資産産業への支持を公言していることから、ビットコインはいわゆる「トランプトレード」の一つとなっている。一方、ハリス氏は暗号資産に関する政策的立場をまだ具体的に示していない。ビットコインの動向は討論会でどちらが優勢だったかを知る手がかりになるとして注視された。

討論会ではトランプ氏のいら立ちを誘うことを狙ったものと見受けられるハリス氏の発言が相次ぎ、トランプ氏は守勢に立たされることが多かった。米人気歌手テイラー・スウィフトさんは、討論会終了から数分後にハリス氏支持を表明した。賭け市場では討論会をきっかけに勝算がハリス氏有利に傾いた。

デジタル資産デリバティブ(金融派生商品)取引の流動性を提供するオービット・マーケッツの共同創業者キャロライン・マウロン氏は「ハリス氏が特に序盤で討論会を制したと市場は評価し、暗号資産の小幅な下げにつながった」と語った。

原題:Bitcoin Retreats as Combative Harris Dents Crypto’s Trump Trade(抜粋)

(2段落目以降に最新の相場などを追加して更新します)

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