9月に入っても米の品薄に終わりが見えません。新米の収穫が始まるなか、なぜ店頭に米がないのでしょうか。収穫から消費者に届くまでどれだけ時間がかかるのか追跡しました。
■なぜ“新米”ない?いつ届く?
令和の米騒動。いつ解消されるのでしょうか。
5日午前9時ごろ、東京・練馬区のスーパーに新米が届きました。
2児の母親(30大)
「(米が)すぐなくなる。子どもが食べるから。離乳食も食べさせているので、すぐなくなる。ありました」
3人家族の人
「自宅に(米が)ない。配達も欠品と朝、メールが来たので買わないと…と思って来ました。3人家族で、お弁当が毎日必要」
スーパーアキダイ 秋葉弘道社長
「きのう(入荷分の販売)終わっちゃって、きょう来るのは決まっていたが、全然ないから早めにほしいとお願いしたら、朝一でこれだけ持ってきてくれた」
千葉県産の「ふさおとめ」が10袋。夕方にも20袋が届けられる予定だといいます。
スーパーアキダイ 秋葉弘道社長秋葉弘道社長
「来週の中頃には新潟の契約している米がバンバン入る。流通量が増えるので」
9月に入り、米どころでは収穫のピークを迎えています。にもかかわらず、なぜ届かない場所があるのでしょうか。
■追跡取材!収穫から出荷まで
そこで、新米の収穫からスーパーに並ぶまで一体、何日かかるのか徹底追跡しました。
茨城県常陸太田市。卸や販売を手掛けるコメ店に収穫されたばかりのコシヒカリが続々と運ばれてきました。
最初の工程は乾燥です。
長期保存できるよう、もみを半日ほど乾燥させます。乾燥させたもみをこの後…。
タツミ米殻 小林由紀子代表
「このタンクの中に入れる。このもみすり機で、もみから玄米にする作業」
もみ殻に包まれたコメの粒、玄米を取り出す作業です。玄米の状態になると、コメの価格を決めるうえで重要な“検査”が始まります。
今回、検査の予定がないということで、千葉県いすみ市で検査を見せてもらいました。
まず、コメ袋から玄米を取り出すと、水分量を測ってコメの形などをチェックし、等級分けします。
新田野ファーム 加藤司さん
「良いお米なので…日照りで悪くなったり、水不足で悪くなったりはする」
検査が終わったコメはJAや卸業者に送られ、精米作業。玄米から“ぬか”などを取り除き、白い米になります。
そして、ようやくスーパーに並びます。
主な行程をまとめると、乾燥やもみすりなどの作業は袋詰めなどを含め、それぞれ1日がかり。収穫後、スーパーに届くまで早くても1週間かかってしまうということです。
東京・足立区にあるスーパーの売り場には新米が山積みとなっていました。さらに、別の場所にも特設コーナーが。先週、約500袋を入荷。今も十分に在庫があるといいます。
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