待ちに待った秋の味覚、底引き網漁の初物が5日、店頭に並びました。
しかし、今年は能登半島地震や台風の影響で、いつもと様子が違うようです。
台風10号によるしけの影響で延期に延期を重ねた底引き網漁。
金沢市の中央卸売市場では県内の港で水揚げされたばかりの甘エビなど新鮮な魚介類が競りにかけられました。
しかし…
ウロコ水産 三井一徳営業副本部長:
「震災以降、輪島がまだ出漁できていないこと、それが一番残念なことなんですけど」
県内最大の底引き水揚げ量を誇る輪島港からは、能登半島地震以降漁に出ることができていません。また風が強く吹いていたこともあって、そのほかの能登の港でも漁が行われませんでした。このため、金沢市中央卸売市場に入荷した初日の水揚げ量は17.9トン。これは去年の8割ほどの量で、このうち県外産の割合も去年より高くなっているということです。
ウロコ水産三井一徳営業副本部長:
「一日も早い復興、そして一日も早い出漁をしていただき、カレイや甘エビ、ノドグロ、メギス、ハタハタなど石川のおいしい魚をまたたくさん取ってきてほしい」
例年より3日遅れとなった初物に金沢市民の台所では…
リポート:
「金沢市の近江町市場では早速、初物が並んでいますがよく見てみると、県外産のものも多く、今年は少し様子が違うようです」
例年であれば陳列棚の半分以上は地物が並ぶというこちらの店も、5日、その割合は3割ほどに。
大口水産 荒木優専務:
「輪島がないというのはやっぱりうちにとっても、今までどれだけ輪島の魚に助けられてきたかなというのを痛感した日。」
価格も例年より2割から3割ほど高くなっているといいます。それでも朝から訪れた買い物客はやはり地物を中心に買い求めていました。
買い物客:
「メギス!大きいですよ。炊いて食べるのに、大きいですね。きょうは地物買いに来たのよ」
Q 何買われましたか?
「甘エビと赤ガレイ。底引きがあがったというので買いに来ました。」
「少ないですね」
Q やっぱり地物少ない?
「もう少したくさんあるんじゃないですかね例年は」
荒木専務:
「魚自体はすごくいいので、塩を振って焼いたりとかさっと醤油で煮たりとか本当の魚のうまみを味わってもらえたらなと思います」
大口水産によりますと価格の高い状態はしばらく続くものの、来月以降は魚の種類も増えて価格も安定する見込みだということです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。