台風10号は30日午後3時現在、愛媛県松山市の西の瀬戸内海にあって、1時間に15キロの速さで東北東に進んでます。熊本県からは遠ざかりつつありますが、依然として動きが遅く県内は全域が風速15メートル以上の強風域に入っています。

台風は今後も自転車並みの速度で東に進み、9月1日に熱帯低気圧に変わる見込みです。

熊本県内に出されていた土砂災害警戒情報と警報はこの時間までにすべて解除され、それぞれ注意報に切り替わるなどしています。

県内で激しい雨が降る恐れはなくなりましたが、もうしばらくこれらの災害に注意してください。

この台風の影響で多くの交通機関が運転を見合わせましたが、再開に向けた動きが進んでいます。

30日朝のJR熊本駅。普段は通勤や通学で混雑している時間帯ですが、閑散としていました。

【観光客】
「豊後竹田まで行って、長湯温泉に泊まる予定だったが、行く手立てがないので、バスもないし列車も動かない。どこか泊まれる所を探す以外ない」

JR九州は熊本県内すべての路線で30日は終日運転を見合わせていましたが、九州新幹線や県内を走る鹿児島本線、豊肥線の熊本・肥後大津間は31日の運転再開に向けて点検作業が進められています。

一方、豊肥線の肥後大津・宮地間と三角線はあす始発からも運転見合わせ。安全が確認でき次第、再開する可能性があるということです。

熊本電鉄とくま川鉄道は30日午後から運転再開しています。

南阿蘇鉄道は31日の運転再開に向け、安全確認中です。

続いて空の便です。熊本空港を発着する便は29日から30日にかけて、欠航が相次ぎました。30日も大阪・伊丹行きなど一部の便で欠航が決まっています。

熊本市電や路線バスは31日、始発から運行する予定です。

フェリーは30日もほとんどの便が欠航しましたが、牛深と鹿児島・蔵之元を結ぶ三和フェリーは30日の始発から運航。

このほか熊本と長崎・島原を結ぶ九商フェリーなどは天候次第で31日、運航を再開する見込みです。

また、九州自動車道と南九州自動車道、九州中央自動車道は、植木インターから南で、29日から全面通行止めとなっていましたが、30日午前7時半すぎに解除されました。

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