(ブルームバーグ):野村ホールディングスは、米国や日本など主要国を中心とした市場で金利変動が広がる中、外国為替と新興市場のトレーディング部門を強化している。

ブルームバーグが確認した社内メモによると、ロンドンの欧州・中東・アフリカの外国為替フォワード取引責任者に、アイスラー・キャピタルの元ポートフォリオマネジャー、トッド・リチャーズ氏を任命した。バークレイズで外国為替オプショントレーダーを務めたサガー・サンブラニ氏も最近、商品・通貨ペアの責任者として入社した。

今回の人事は、昨年末にドイツ銀行からルチール・シャルマ氏を採用し、グローバルに為替オプション取引を指揮させたことに続くものだ。広報担当者によると、野村は今年、外国為替と新興市場業務に合計8人のスタッフを新たに加えたという。

チラグ・ガーグ氏は、為替フォワードトレーディングのグローバル・ヘッドとしての役割に加え、米国為替および新興市場トレーディングのヘッドに任命された。9月初旬にニューヨークへ移る。

外国為替市場では、日本銀行や米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策で、それぞれ違う方向性を打ち出していることを受け、1日当たり7兆5000億ドル(約1085兆円)規模に上る為替市場のボラティリティーが高まり、取引が急増している。

FRBが利下げを準備し、日銀は再利上げに動く見込みの中、マクロの専門知識を持つトレーダーへの需要が高まっている。ダイモン・アジア・キャピタルやパシフィック・インベストメント・マネジメントなどもトレーディング部門を増強している。

野村の広報担当者は、為替フォワード、為替電子取引、スポット・トレーディングの各分野で的を絞った採用を行っていると述べた。また2023年初めには為替セールス&トレーディングで8人を増員したとしている。

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