日本製鉄は、買収計画を進めているアメリカの大手鉄鋼メーカーUSスチールが持つ2つの製鉄所に対して、およそ1870億円の追加投資を行うと発表しました。

日本製鉄によりますと、USスチールの買収の一環としてアメリカのペンシルベニア州とインディアナ州にある製鉄所の設備の新設や改修のため、少なくとも13億ドル、日本円でおよそ1870億円の追加投資を行うということです。

日本製鉄はこれまで、USスチールに対しておよそ2020億円の投資を行うことを公表していて、追加の投資を明らかにすることで買収計画を進める狙いがあるとみられます。

日本製鉄によるUSスチールの買収計画をめぐっては、アメリカの鉄鋼業界の労働組合が買収に反対しています。

また、トランプ前大統領が買収に反対する考えを示しているほか、バイデン大統領も組合に配慮を示すなどしていて、大統領選挙に向けて政治問題となっています。

今回の追加投資にあたって、日本製鉄の森副会長は「すべてのステークホルダーとアメリカ鉄鋼業界のために、今後、何世代にもわたって成長・発展させることに貢献できることを大変嬉しく思う」とコメントしていて、日本製鉄としては引き続き、年内の買収完了に向けて対応を進めることにしています。

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