公正取引委員会は、グーグルやアップルなど「GAFAM」をはじめとする巨大IT企業の取り締まりや調査を担う新部署を来年4月にも設置する方針を固めた。
新たな組織は、「官房デジタル・国際総括審議官」をトップとし、アップルやグーグルなどへの規制を念頭に置く「スマホソフトウェア競争促進法」を担当する官房参事官なども新設する。
他にも職員や外部人材を強化し、体制を現在の3倍以上となる55名に増員する方針だ。
「GAFAM」などの巨大IT企業を巡っては、世界的に大きな影響力を持ち、独占や寡占を巡る弊害が問題視されていて、日本でも今年6月に「スマホソフトウェア競争促進法」が成立した。
関係者も今回の体制強化を「国会での議論も踏まえた思い切った体制強化だ」と強調する。
公正取引委員会はこうした体制強化を2025年度の機構・定員要求に盛り込む方針だ。
こうした体制強化を踏まえ、公正取引委員会は、令和7年度の概算要求でデジタル庁が一括要求する予算を含め、前年度から約52億円増の総額約174億円を要求する方針を固めたことも新たに判明した。
「公正かつ自由な競争による経済の活性化と消費者利益の増進」を重点課題とし、「厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用」、「中小企業に不当に不利益を与える行為の取り締まり強化」、「競争環境の整備」、「競争政策の運営基盤の強化」、の4つの課題について競争政策を展開するとしている。
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