2

 厳しい暑さが続くなか、つい食べたくなる「かき氷」がピンチに追い込まれています。夏の風物詩に何が起きているのでしょうか?

■氷が取れない…冬の寒さのみで作る天然氷

ひみつ堂 かき氷 この記事の写真

 冷たい氷に甘いシロップをたっぷり。暑い日に持ってこいの、かき氷です。

ひみつ堂 店長
「国産の果物をたくさん使った蜜がおススメになっています。すべて自家製なので“蜜”という言い方をしています」

 蜜に加えて、こだわっているのが“氷”です。

日光の天然氷を使用 店長
「日光の天然氷を使っています。冬の寒さで約2週間かけて作られた氷なので硬いんです。硬いと削りやすいので、ふわふわにすることができます」 冬の寒さを利用して作る氷

 天然氷とは、日の射さない山間などで人工の池に天然水を引き込み、ゆっくりと冬の寒さを利用して作る氷です。しかし、この天然氷がピンチに陥っています。

店長
「(天然氷は)今年もあまり取れていないです。心配ですね、これから先」

次のページは

■暖冬で難しく…電気代かさみ値上げも

■暖冬で難しく…電気代かさみ値上げも

氷屋 徳次郎

 現状を、栃木県日光市で天然氷を作っている「氷屋 徳次郎」に話を聞きました。

5代目 山本仁一郎さん 「氷屋 徳次郎」5代目 山本仁一郎さん
「状況的には温暖化の影響が大きいかなと思います。これだけ温暖化が進んでいると、私たちの業界はもしかするとなくなるかもしれない」

 暖冬の影響で、天然氷を安定して作ることが難しくなっているのです。

山本さん
「(氷ができるまで)時間もかかっていますし。寒さが続いてくれない。日にちがかかってしまうというのもありました」 電気代や輸送費がかさみ値上げも

 さらに、氷を保管する冷凍庫の電気代や輸送費などがかさみ、天然氷の値段が上がっているといいます。

開閉式の屋根を設置した全天候型の池

 ピンチに立たされている天然氷ですが、開閉式の屋根を設置した全天候型の池を作るなど、後世につなぐため様々な試みを行っています。

山本さん
「できるだけ天然氷を作り続けて、この伝統的食文化を残していきたいと思っています」

(「グッド!モーニング」2024年8月27日放送分より)

この記事の写真を見る
・カキの“生食用”と“加熱用”何が違うかご存じですか?「鮮度」ではないんです!実は・株価大幅下落で新NISA「損切り民」が続出?・高齢化団地の上下階「セット貸し」が満室 家賃5万円台で若い世代呼び込む・“安いバナナ”と“高いバナナ”…何が違う? 味ではない…高い値段の理由・水没から車を守る特殊シート まるで船…プカプカ浮かぶ 住宅メーカーが開発

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。