(ブルームバーグ):中国の広範な財政支出は縮小し、地方政府の土地売却収入は記録的なペースで落ち込んでいる。財政の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りとなっており、中国当局に対しては景気刺激策を強化するよう求める圧力がさらに高まる可能性がある。
一般公共予算と政府基金勘定を合わせた財政支出は、今年1-7月に約19兆7000億元(約400兆円)となり、前年同期比で2%減少した。財政省が26日発表したデータをブルームバーグが分析した。
土地関連の支出が8.9%減少したことが下押し要因だ。これには売却計画に向けた一次的な土地開発に対する支払いや農村部の既存インフラに対する補償などが含まれる。中国では住宅市場の深刻な低迷によって開発業者が土地の購入に消極的になっており、地方政府は財政が悪化する中で支出削減を余儀なくされている。
多額の負債を抱える地方政府のバランスシート上では、不動産不況による財政への打撃がますます鮮明になっている。ブルームバーグの試算によると、地方政府の土地売却収入は7月に前年比およそ40%減の2500億元となり、2016年に比較可能なデータが入手できるようになって以来の大幅な落ち込みとなった。
両予算を合わせた財政収入は1-7月に15兆9000億元となり、前年比5.3%減少。その結果、広範な財政赤字は3兆8000億元となった。
原題:China’s Budget Spending Drops as Land Sales See Record Fall (1)
--取材協力:Ailing Tan、Jing Zhao、Lucille Liu.
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