日銀・植田総裁の発言に市場関係者は注視していましたが、株価は小幅な値動きにとどまりました。

 (経済部・北村莉子記者報告)
 23日の植田総裁について市場関係者は「慎重な発言が続き、無難にこなしていた」と評価しています。

 今月上旬の株価暴落の後、初めての発言ということで答弁に注目が集まるなか、植田総裁からは「金融政策に対する基本的な姿勢は変わっていない」などとして踏み込んだ発言はなかったとの声が市場からは聞かれました。

 実際に、23日午前の日経平均株価は大きな値動きはなく、3万8000円台前半で推移しました。

 ただ、外国為替市場では一時1ドル=145円台前半と1円以上、円高に進む場面もあり、一部の市場関係者からは、来月の利上げを否定する発言がなかったことが材料視されたのでは、という声も出ています。

 発言次第で株価が乱高下しかねない状況は続いているとして、午後も固唾(かたず)をのんで見守る状況が続きそうです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。