(ブルームバーグ):米民主党全国大会4日目の22日に行う大統領候補指名受諾の演説で、ハリス副大統領は驚異的な政治的イメージ刷新を確固たるものにする構えだ。選挙キャンペーンとリーダーシップの手腕が党内で常に疑問視されていた副大統領から、新たに活気づいた党の陣頭指揮を執る候補者への変身ぶりを示す。
ハリス氏は激動の夏を綱渡りで駆け抜けた。まずバイデン大統領の当選の可能性に疑問が沸き起こった気まずい数週間を、公に忠誠を表明して乗り切った。バイデン氏が再選に向けた選挙戦から撤退すると、ハリス氏は選挙資金集めで記録を打ち立て、ソーシャルメディアの熱狂を利用し、主要な利害関係者を味方につけた。
22日の演説は、選挙戦のより困難な段階への移行を示すものでもある。ハリス氏は最近の勢いが、バイデン氏撤退への安堵(あんど)感によるつかの間の蜜月以上のものであることを証明する必要に迫られるからだ。また、ハリス氏が重要な演説を利用して無党派層や浮動票を取り込めるかどうかも試される。
多くの世論調査では、ハリス氏は共和党大統領候補のトランプ前大統領に対し優位に立っており、トランプ氏に対してはバイデン氏の撤退前の状況を上回っている。今大会では、一般の党員や党の有力者らが、ハリス氏の選挙戦を取り巻くエネルギーをオバマ元大統領の選挙戦当時に例えている。
陣営関係者によれば、ハリス氏の大会での演説は、トランプ氏との対比を際立たせながら、中流階級の生い立ちと検察官としてのキャリアを強調するものになる。バイデン大統領の演説で始まり、オバマ元大統領夫妻がスピーチで放った痛烈なトランプ氏批判で盛り上がった4日間のイベントの締めくくりとなる。
原題:Harris Defies Doubters on Road to Presidential Nomination(抜粋)
--取材協力:Nancy Cook、Ted Mann.
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